区間最高燃費26.8km/l
エコイメージとスポーツ性を両立
魅力的なコンパクトプレミアム
昨年2月にモデルチェンジしたMINIブランドのSAV(スポーツ・アクティビティ・ビーグル)MINIクロスオーバーは、ALL4つまり4WDも用意される本格的なSUVだ。周知の通りBMWグループはディーゼルエンジンに積極的なメーカーで、MINIにも極一部を除いてほとんどのモデルにディーゼルエンジンをラインナップラインナップしている。もちろんクロスオーバーも例外ではない。今回も当初からディーゼルエンジンとプラグインハイブリットのみの設定でスタートして、エコなイメージを打ち出している。
試乗車のMINIクーパーSDクロスオーバーALL4は、そのなかでも上級スポーツモデルで、クーパーDに対して40PSプラスの190PSの最高出力が与えられ、最大トルクも400Nmと申し分ない。8速ATと4WDシステムによって、質の高い走行性能を実現している。
もちろん、MINIとはいえ、先代に比べて大幅なサイズアップを果たし、充実した装備も含めてこのクラスのSUVとしてはプレミアムな印象が強い。メルセデスベンツGLAやアウディQ2よりもひと回り大きく、VWティグアンとほぼ同サイズ。とはいえティグアンには4WDの設定は無くそれも強みである。
実際の実力もたいしたものだ。どんなシチュエーションでもパワー不足を感じることはなく、ブランドイメージにふさわしく活発に走ることができる。それでいて乗り心地は快適で長距離でも疲れやストレスを感じることは無い。
さて気になるのは燃費だ。MINIの場合、Greenというエコモードがあって、速度上限が130km/hの設定で、オートストップや、コーストモード、エアコンの節約など、様々なディバイスやギミックを使って燃費を確保する。130km/hと言えば日本ではスピード違反だから、その範囲内で走っていれば、まず大きなストレスを感じることはない。とりあえず、高速道路の普通の流れに乗って、走ることができる。
当然、Greenモードを使って、東京都内から東名高速、新東名で東海地方までやく337km走って18km/lというのは驚かされる。ごく普通に走ってこの燃費なのだ。
さらに驚かされるのは、道路の状態を考慮して、90km/h前後で、高速道路を我慢して22kmほど走ってみると、なんと26.8km/l、そのまま84kmほど走行しても20.2km/lだから、カタログの実力を備えていると言うことになる。
また、一般道での燃費は、ごく普通に流れていれば、14.4km/lとこれも不満は無い。4WDのSUVスポーツモデルとしては文句無しである。
1,673km走行して、トータル燃費は16.1km/l、使用燃料は110l。しかも、軽油だから驚くほか無い。
車名:MINI Cooper SD Crossover ALL4 | ||
テストデータ | ||
データ | 備考 | |
総走行距離 | 1,673km | 内高速道路約1,300km |
平均速度 | 50.4km/h | |
平均燃費 | 16.1km/l | |
高速道路平均燃費 | 18km/l | 東京~名古屋間約320km |
エコドライブモードの最高推奨速度130km/h内で走行 | ||
一般道平均燃費 | 14.4km/l | |
燃料種類/使用量 | 軽油110リッター | |
区間最高燃費25km走行時 | 26.8km/l | 時速90km前後で高速道路を走行 |
区間最高燃費85km走行時 | 20.2km/l | 時速90km前後で高速道路を走行 |
スペック/主要諸元 | ||
データ | 備考 | |
型式 | LDY-YT20 | |
全長 | 4,315mm | |
全幅 | 1,820mm | |
全高 | 1,595mm | |
ホイールベース | 2,670mm | |
車両重量 | 1,630kg | |
エンジン形式 | 直列4気筒DOHCディーゼル | MINIツインパワーターボ |
総排気量 | 1,995cc | |
最高出力 | 140kw(190ps)/4,000rpm | |
最大トルク | 400Nm(***kgm)1,750-2,500rpm | |
圧縮比 | 16.5:1 | |
トランスミッション | 8速AT | |
制動装置フロント | ディスク | |
制動装置リア | ディスク | |
フロントサスペンション | マクファーソンストラット | |
リアサスペンション | マルチリンク | |
最小回転半径 | 5.4m | |
定員 | 名 | |
燃料消費率(JC08モード) | 20.8km/l | |
車両本体価格(消費税込み) | ¥4,830,000 |